同じチームの知見を、先回りした準備へつなぐ。

七本木蓄電所は、受電から77日で運用を開始。上奈良と同じ日にMarket Entryした、標準化と案件ごとの調整を紹介します。

この記事でわかること

  • 七本木の工程と77日の意味
  • 上奈良と共通化した設備・設定・試験
  • 受電日が違う二つの案件を同日参入へつなぐ調整
  • 共通モデルでも現地確認が必要な理由
  • 再現性を実際の工程でつくる考え方

七本木蓄電所を理解する

JESDIの視点

二つ目も動いて、モデルの価値が見えてくる

一つの蓄電所が完成したことと、同じ方法を別の場所でも実行できることは、異なる成果です。

七本木蓄電所は、埼玉県上里町にある出力2MW・約5MWhの蓄電所です。2025年12月15日に着工し、2026年3月31日に受電、6月16日に運用を開始しました。[JESDIの七本木蓄電所の発表](https://japan-energystorage.co.jp/news/2026-06-16-02/)

受電から運用開始までの日付差は77日です。上奈良と同じHOBE ENERGYの統合システムを軸に、RUTILEAや施工会社と開発を進めました。

本案件は東京電力パワーグリッドのエリアです。関西電力送配電エリアの愛荘町とは手続き・確認条件が異なるため、案件の条件に合わせて工程を管理しています。

七本木蓄電所の現地写真。同じチームが設備と試験の知見を蓄積。
七本木蓄電所の現地写真。同じチームが設備と試験の知見を蓄積。

共通化したのは、機器だけではない

上奈良と七本木では、共通の機器構成に加えて、通信の設定、試験の方法、提出する情報の形式なども揃えています。

同じ機器を使えば、自動的に同じ日程で動くわけではありません。設定が合っているか、接続ができるか、必要なデータを取得できるかを、実際の現場で確認する必要があります。

共通化することで、その確認を毎回ゼロから組み立てる負担を減らします。先行する準備や確認の結果を、もう一方の案件へ返せることにも意味があります。

二つの現場を並行し、同日に運用開始へ

上奈良の受電は2026年3月27日、七本木は3月31日で、需給調整市場での運用開始はどちらも6月16日でした。

JESDIは、共通する設備・接続・試験の準備を活用しながら、各案件の手続きと現地の条件を並行して管理しました。設備や試験の共通性を踏まえ、電力会社との確認も進めています。

この実績が示すのは、担当者が同じ設備への理解を深め、複数の現場を同時に前へ進めたことです。81日と77日の差を工程改善量として捉えるのではなく、同じチームが蓄積した知見と対応力に注目します。

JESDIの実践

週次で課題と判断を共有する

JESDIは、上奈良と七本木の工程・課題を週次で共有し、それぞれの現場に必要な確認と期限を整理しました。設備の仕様、通信の準備、試験、審査対応を同じチームで把握します。

共通する技術上の確認は知見として共有し、土地や系統手続きなどの違いは案件ごとに管理します。相談のしやすさと早い情報共有が、関係者間の待ち時間を減らします。

同じモデルでも、現地の確認は省かない

土地、系統との接続、現場の配線、工事の進み方は、案件ごとに異なります。共通の設備を使うことは、その確認を不要にすることではありません。

七本木でも、設備の受入れ・立ち上げに関する確認と、一次調整力への参入試験を進めます。試験方法を共通化しながら、追加の異常時確認など、求められる範囲に対応します。

共通部分は繰り返し使い、現地差分は個別に確認する。この分け方が、再現性と確実性を両立させます。

容量と形を変えた後も、一つの運用へつなぐ

先行する愛荘町は4MWhのHuawei製設備でした。七本木では、HOBE ENERGYの5ftコンテナを使った約5MWhの構成を採用しています。

メーカーや設備構成が変われば、搬入、基礎、配線、制御、試験も合わせる必要があります。単に容量が増えたという比較だけでは、その変更の意味は捉えられません。

JESDIは、設備を共通モデルとして使える状態へ整え、上奈良と七本木の実際の立ち上げで、その方法を積み上げました。

JESDIの視点

蓄積した知見を、質問が来る前の準備へ

上奈良と七本木は同時並行で進めた案件です。同じ設備構成を、HOBE ENERGY・RUTILEA・施工会社・JESDIの継続したチームが扱うことで、担当者の知見と習熟度が高まっています。

各案件で電力会社が確認した点や追加質問をQ&Aへまとめ、次の確認に必要な資料や説明をあらかじめ準備します。質問を受けてから一から調べる時間を減らし、設備側と運用側の回答をそろえて、運用開始までを速く進めるための取り組みです。

同じチームが知見を蓄積し、質問が来る前に資料と対策を整える。(概念イラスト)
同じチームが知見を蓄積し、質問が来る前に資料と対策を整える。

JESDIが大切にすること

JESDI WAY

同じ機器を使うだけでなく、同じように運用開始まで進められる方法をつくる。七本木では、上奈良との共通化と並行管理を、電力会社との協議へつなげました。JESDIは、一つの成功を次の現場で使える準備へ変えていきます。

結論

七本木の77日は、上奈良と共通のモデルを別地点へ適用し、同日運用開始まで進めた実績です。 JESDIが積み上げるのは、設備の導入件数だけではありません。仕様、試験、工程、協議をつなぐ方法を磨き、次の案件でも実行できる形にしていきます。

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